御由緒

御祭神

西大寺八幡神社 ご祭神

御由緒

西大寺の西方に鎮座する西大寺八幡神社は、東大寺や西大寺と同じく宇佐神宮から勧進されたといわれている誉田別命・気長足姫命・玉依姫命を本殿主祭神としてお祀りしています。また、鎮守の森内には、住吉神社をはじめとする8社の境内社が鎮座しています。
社伝によると、三間社流造の社殿は室町時代中期に造営されたものであり、現在は国の重要文化財に指定されています。境内には拝殿が存在しないことから、大きな本殿の全体像がよく見わたせるという、全国でも珍しい空間となっています。
参道には2つの鳥居があり、特に二の鳥居は、新池からの小川をまたぐ花崗岩の一体造石橋とともに、西大寺八幡神社で最も古い建造物とされています。
鎌倉時代の延応元年(1239年)1月16日、西大寺・中興の祖である叡尊上人(興正菩薩叡尊上人)が、参詣された人々に社頭で湯茶の大振る舞いをおこなったのが、今日の西大寺に伝わる大茶盛の起源といわれています。(令和3年1月15日、大茶盛の由来となった献茶式が、約150年ぶりに松村隆譽長老によっておこなわれ、古来のかたちを復活させることで、ともに味わい心を一つにする「一味和合」の精神を伝えました)
また、享保17年(1732年)12月18日の夜に芝村で大火災が発生し、神社に古くから伝わる能面が焼失した際には、西大寺より宝蔵にあった能面3面を譲り受けるなど、西大寺とのつながりは強く、明治期に神仏分離が図られるまでは西大寺の鎮守社としての機能を有し、その創建は西大寺の創建期と同じく奈良時代にまで遡るとされています。
現在は、氏子で組織された左座(あんざ)と右座(おうざ)の大人・中座が中心となって氏子神主を交代で担い、氏子を挙げて愛宕山詣りや灯籠巡回などの年中行事や祭祀の運営、清掃管理など、鎮守の文化を絶やすことなく、継承に取り組んでいます。

叡尊上人
西大寺中興の祖 叡尊上人
西大寺献茶式
大茶盛の起源となった湯茶の振る舞いが復活し、
令和3年に僧侶参拝が実現。
西大寺八幡神社 能面
西大寺より譲り受けた能面3面(右下除く)
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